やきもの夢工房【トトロの森】岡井 仁子


岡井仁子の『やきもの夢工房』

トトロの森

〒880-1224

宮崎県東諸県郡 国富町深年4001-2

Tel. & Fax. 0985-78-1171

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サハリン訪問

 2008年 8月 5日から 8日まで、サハリンを訪問いたしました。それは1983年「大韓航空機撃墜事件」の犠牲者の遺体が埋葬されたという噂のある、ユージノサハリンスクの近郊と撃墜現場に一番近いネベリスク市にある慰霊碑にお参りする事、そして事件後、犠牲者達や遺品がどう扱われたのか、という情報を知りたいためでした。

 事件発生当時、サハリン訪問は許されず 6年たってやっとペレストロイカ、グラスノスチが浸透したおかげで 1回目の渡航が実現しました。今回は 5回目で 15年ぶりの訪問になりました。
 15年前、事件から 10年後の際には、複数の人から遺体や遺品の事が告げられた経験があったため、四半世紀経った今だから、相当な情報が得られるのではないかと、大きな期待を抱いての渡航でした。
 しかし、それは見事に裏切られ「遺体も遺品も何も無かった。」と言う、異口同音のつぶやきだけが私の耳を通り過ぎました。

 

 北海道新聞社の山本肇編集委員が、今年 4月にトトロの森に来られ、未だ癒されぬ遺族の思いを取材された「時代の肖像」というコラム記事が掲載されました。それがサハリンの有力紙「自由サハリン」の目にとまり、副編集長ミハイル・ブガーエフ氏がロシア語に翻訳して転載し、情報の提供を呼びかけてくれました。
 今回の渡航でもブガーエフ氏の計らいで、歴史研究家、ジャーナリスト、現場海域で捜索に参加した漁船の船長などの話を聞くことが出来ましたし、さらに、地元宮崎からUMKテレビ宮崎、北海道新聞、在サハリンNHK、現地テレビ局「ASTV」が密着取材し、報道してくれました。心強い限りでした。

 

 今回の渡航には、もう一つ目的がありました。7年前、癌で亡くなった夫が、生前「墓は要らないから、骨は『真』の居る海へ流して欲しい。」と希望していたことを叶えたいと考えていたのです。
 撃墜地点までは行けませんでしたが、同行したマスコミの計らいで漁船をチャーターしていただき、長く温めていた思いを実現することが出来ました。

 「25年たった今だから話してくれる人がいるはず…」という期待も空しく消えてしまいましたが、私の旅はまだ終わりません。最後のページは、まだ閉じられていないのです。

 長年続けている「野やき」を通して、日本の北と南を結んだように、これからも陶芸を通して今度はサハリンとの文化交流を深めながら、これからも「今だから話せる真実」を求めていきたいと、決意を新たにした旅となりました。

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