1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集(二) おわりに:小林啓一郎 私達にとって忘れることのできない事件発生の日から一年経った今日、遺族会文集第二集を刊行することができました。 この一年間、本当にいろいろなことがありました。私達にとってすべてが初めての事ばかりでしたが、その時その時を「 […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー32:遭難韓国機に知人の娘さん:杉原長子 (柄沢紫朗知人) 朝、友だちからの電話でアッと驚いた。あわてて新聞に目をこらす。撃墜された大韓航空機の犠牲者の中に、テニスの大先輩K氏の娘さんが入っておられたのだ。 前夜、撃墜されたもようとのニュースに、「旅客機なのよ。子供も乗っている […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー31:老人の願ひ:柄沢紫朗(井上聖子父・美和・陽祖父) あれから十ヶ月にならんとしています。 にも拘らず、夢遊病者の様な精神錯乱状態に陥る事のある老妻の「お守り」に精魂を使ひ果して居る所です。実の娘と二人の孫を、何の前ぶれもなく、一挙に殺されたのですから、そのショックは、母 […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー30:世界平和を願って:高比良綾子(岡井葉子母) 北部九州の梅雨明け宣言のニュースを聞きながら私は、昨年のちょうど今ごろの事を思い起こしています。 ボストンで結婚した娘夫婦から、八月の末には帰国出来そうだといううれしい便りをもらったのでした。そして、あの信じがたい悪夢 […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー29:レクイエム”M&Y“:岡井亨(岡井真父) 悲しみには色彩がある 真と葉子は なんと美しい いろどりの悲しみを 私たちに残したのだろう 真と葉子のしぐさを想う あごがキュッと 痛くなるような悲しみがわく やがて 悲しみは 静か […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー28:余田和子の想出:余田さかゑ (余田和子母) 余田和子、昭和二十九年十一月十一日、兵庫県多紀郡篠山町日置一四四番地、余田文三四女として出生、健康でとても明るい性格でした。小学校からお習字がとても大好きで、よくおけいこに通いました。城東中学校では水泳がとくいで、よく […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー27:遺児を守して:祖父白石茂(七六才・山口三喜雄義父)・孫白石泰慶 (二才・山口三喜雄長男) 「生涯をかけて育てん父亡き孫 余命幾何ありやその日まで」 全てに優先して遺児を守したいと思う。雨さえ降らなければ、孫を自転車に乗せて近くの河川敷に遊びに行くことにしている。途中幾つかの信号がある。 […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー26:つれづれなるままに:山口一江 (山口正一母) そう、私達夫婦が正一君と最后に別れたのは昭和五十八年六月五日京都駅のプラットホームでした。幼い娘二人をつれ(男の子は母親と教会へ行きました)私達を見送りに来てくれました。電車の来る間正一君は子供達を細かく世話をして飲物 […]
1985年9月1日 / 最終更新日時 : 2025年1月12日 yamaguchi 遺族会文集 Ⅳー25:目標:真野良子 (真野小百合母) 昨日夢を見ました。 白いTシャツに黒っぽいジーパン姿 小百合が玄関に立っているのです。「ただいま、おかあさん。」「おかえりなさい!」 片足をあげてサンダルをぬいで私を見てもう一度云いました。「お母さん、ただいま。」「お […]