Ⅳ-1:のりゆきちゃん 聞こえますか:大阪久美子 (大阪徳之姪)

大阪久美子 (大阪徳之姪)

チラチラ、チラチラ
  雪が舞う。
目の前に
  白い世界が拡がり、揺れる。

北の果ては
  水も凍て、
全てのものが
  沈黙を守っている。

のりゆきちゃん
  とても冷たいでしょう・・・・・・!?
  とても淋しいでしょう・・・・・・!?
  あなたの好きなうたは
     聞こえますか・・・・・・!?
  あなたを呼ぶ声は
     届きますか・・・・・・!?

あなたは
  いつも駆け足だった。
私の夢を乗せ
  あこがれを乗せ
そして・・・・・・
  走り抜けていってしまった。

たったひとりの
  たったひとりのあなたが、
ただの虫けらのように
  葬られてしまった。
お花をあげることさえ出来ずに
  一枚の紙切れと共に
    片付けられてしまった。

春が来て、
  緑が大地を埋ずめれば、
    人の心も変わるでしょう。
又、来る夏に
  立ちむかってゆくでしょう。
そんなふうに
  全てのものが
    流れてしまう・・・・・・。
そんなふうに
  あなたのことも
    忘れればいいのですか・・・・・・!?

あなたはきっと
  一匹の魚に姿を変え、
碧い水の中を
  何喰わぬ顔で泳いでいる。
気がむけば
  いつでも 帰ってきてくれる。
そう 思いながら
  歩いています。
ちょっぴり
  疲れてしまったなと
    思った時など 特に
あなたの笑顔を
  思い出しています。

いつも
  けんめいに生きてきた
    あなただから
私もがんばろう。
そうすることが、
  あなたを忘れないでいることだと
    信じています。
せめてもの なぐさめだと
    信じています。

のりゆきちゃん
  聞こえますか・・・・・・!?
あなたを愛する人々の声が
  聞こえますか・・・・・・!?
あなたは
  一番の幸せ者かもしれない。

しばらくは
  安らかに 眠って下さい。
そうして
また 戻って来て下さい。

待っています。
  ニューヨークを飛び立った
    あの大韓機が
  東京の空に戻ってくる日を
    待っています。

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