Ⅰー5:「母」:真野 小百合

「母」     十二月三十日

しっかりしている様で気の弱い
  母
アメリカへ留学させて・・・と云った日から
四十三Kの体が三十六Kになってしまった
  母
ほんとにごめんなさい
けれど私のことほんとに理解
してくれて許してくれた!
  母
今を大切に生きなさい
今の自分に忠実であること
今しかないことならやるだけ!!
今の自分に勇気を持って頑張りなさい
今の自分を大切になさい
朝起きたら枕元に置いてあった
  母
あと五ヶ月で別れなければならない
なるだけそばに居てあげよう
今日も一緒にお風呂に入って
髪を洗わせたげようかな・・・・・・・・・・・
私の誕生日を祝ってくださって
ありがとう


これは 日記の中の文です。
十二月三十日とありました。
「誕生日だったのです」
小説の好きな娘でした。短かい小説や詩など書いたノートがあるのですが、やりきれなくなって読めないのです。

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