Ⅰー3:高校2年~3年時の日記帳より:中尾修視

牛がみたいのさ

牛がみたいなあ
明日は動物園へ行こう
だけど 動物園には牛はいないだろうなー
庭先にいる牛がみたいんだ
ただなんとなくね
俺れあ別に 牛を見て育ったわけでもない
ただ、田舎のおじいちゃんちのそばで
庭に牛舎をつくって 牛を一頭かっていた
“東ら”とかなんとかいう家だっけ
けど 別にそれがどうっ
てことじゃないんだ
ただ、牛がみたいんだぬーとした とりとめのないやつがさ

木の葉散るところには

木の葉散るところには
 今も愛することがあり
向こうの橋の向こうでは
 今も聞こえる歌がある
昼間の街はけだるくて
四階に注ぐ太陽と
環状線の鈍い音
街には 屋根がたくさんあって
たまーに高いのは学校なんか

時計の針は一時二分
かげってきた光線に
冬の風は冷たくて
まかせるままにしておくと
目は閉じ
手ははなれ
きっとこのままになってしまう

まぶしさがもどってくると
街の屋根にも時間がもどる
又、環状線が-

木の葉散るところには
 今も愛することがあり
向こうの橋の向こうでは
 今も聞こえる歌がある

オーロラ・レリーフ

ブールデルの虹の乙女
オーロラ・レリーフ
柔かい肉のオーロラ、レリーフ

君の背中ときゃしゃな肩は
うごめく 乙女の それのよう
ねじれた首に連なる顔は
恥じらいながら うつむく素顔

きゃしゃな肩をむきだして
細い腕を消えゆくように伸ばして
肉の麗しい香りをたたえ
よじれた首と背中の肉に
やさしい女のにおいをさせて

ああ オーロラ・レリーフよ
ブールデルの虹の乙女
きゃしゃな肩と やわらかい肉よ
やさしい女の魅力をたたえ
変わらぬ女の愛のいずみに
オーロラ・レリーフ ブールデルの虹の乙女よ

(6.1)

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